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それが「守るべき伝統」になるには・・・

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 先日お客様から江戸小紋柄のコースターを頂きました。
 鮫小紋が大好きなお客様。
 そうそう、はじめてのお誂えは極鮫文様江戸小紋でした!

 とってもステキなので、コースターで使うのも良いけど~どっかのディスプレイにどうかな^^?・・・あれこれ思いを巡らせているのですが未だ定まらず・・・それで、ジーとこの文様を眺めております。
 「鮫」「唐草」「菊」「輪ちがい」
 当店のお誂え江戸小紋には、鮫はもちろんですが菊も似たような文様をご用意しています。
 輪ちがいとこのタイプの唐草はないかな。。。。

 それにしても、江戸時代には無数の文様が考案され彫られ染められていました。
 でも今日では新しい文様が生まれることも、彫られることも、染められることも、当時からしたらもう、小さな世界、わずかな仕事となりました。

 
 時々ぶらりとお店に入ってこられる方に、へぇ~これって手で彫ってるの?そんな和紙の型紙で染めてるんだ~!だから高いの?だったら私はプリントでもイイわ!なんてお言葉を頂戴することがあります。
 そんな時はガクンと気持ちが萎えるのですが、とはいえ、その価値観が間違っているとも言いきれません。むしろ、新しいデザイン新しい技術が台頭してくることは進化に値するとも言えるのですから。。。。

 では?それでは当店が「伊勢型紙手付けで染めた江戸小紋」にこだわるわけは何なのか!?
 
    (今日はいきなり真面目なお話になり誠に恐縮です^^;)

 それは・・・

 着物を着たい、着るなら着物や帯は職人さんの伝統的な技術によるものを、伝統的な着方で身にまといたい、そう思って下さる方が少なからずいらっしゃって下さるからに他なりません。

 つまり・・・

 「伝統」とは、長い「時間」をかけて特定の「場所」(民族・社会・集団)において受け継がれてきた、思想・風俗・習慣・様式・技術・しきたりなどのことを言います。

 
 え~やだ!「伝統」にしばられるのは息苦しい、自由な発想でいいじゃないかというご意見もごもっともで・・・むしろシンプルに、日常的にわかりやすく、暮らしやすく変えていくことは大事なことでもあります。

 では、それでも「伝統」を守る意義とは何か、守るべき「伝統」とは何でしょうか? 

 実はそれは、私たち心の中にあるのです。

 私たちが、「伊勢型紙」という伝統的技術、その伊勢型紙を用いて染められた「江戸小紋」であるということに、大事な意義があると認識し、かつ将来にわたって無くしてはならない!と考える時にはじめて、「伊勢型紙手付けの江戸小紋」は、「伝統」となり、さらには「守られるべき伝統」となるのです。

 つまり、「伝統」とは長い時間をかけて受け継がれた人間の営みであり、かつ意思であるのです。
 よって、思いのないところに守るべき意義は存在せず、思いある限り、それは無くならないはずなのです。

 
 5年前の開業の際、彫り師の職人さんと染める職人さん、たった一人でも現存し続けて下さる限りは、伊勢型紙手付けの江戸小紋にこだわる店であろう!と思ってお店をはじめました。

 もし皆さまが、そこに意義あり!と思って頂けるのでしたら、ぜひご一緒にその「思い」をつなげて行って頂けたら嬉しく存じます。
 それが・・・「伝統」というものだと、私は思います^^v


 
 さて本日はまた冷たい強風にあおられる一日でございました。
 お店の暖簾は風にあおられて何度もセンサーチャイムを鳴らしてくれて、たくさんの冬の風さんをお客様にお迎えしてしまいました^^;

 どちら様も、どうかお風邪めされませぬよう
 そして明日から三連休ということで、どうぞ楽しい週末をお過ごし下さい。

 お店は明日の土曜日は午前11時~午後7時まで通常営業しております。
 明日はぜひ、あたたかい春風さんをお迎えできますように!
 
by someichie-tencho | 2013-02-08 21:34 | 伊勢型紙