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魅力とは

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 これは店長がまだお店を始める前に始めて誂えた「薄緋色の極鮫文様」の江戸小紋です。
 久しぶりに今日お袖を通してみました。
※注:画像は鏡に写った姿を撮影していますので、あわせが逆に映ります。ご容赦ください(^^;)

 近ごろ・・・「江戸小紋の魅力について語ってください」そんなご依頼があり、急に尋ねられるとモゴモゴしてしまいそうなので、ちょっと久しぶりに文章にしてみようと思いたち、ちょこっと長くなりますが、お時間がありましたら、ぜひお付き合いくださいませ。

 江戸小紋の魅力 

 それは・・・何はさておき、「着る人が綺麗に見える」ということです。
 な~んて申しましても、そんなの江戸小紋じゃなくても綺麗に見えるお洋服や着物はあるワ♪
 もちろんです。
 でも、江戸小紋の魅力の第一番にどうして「綺麗に見える」と言い切ってしまえるかというと・・・
 
 その理由は、
 ①信じられないほど細やかで繊細な文様を追求したからこそ表現できる美しさがあるのだということ 
 ②柄目の一つ一つは微妙な力加減があり、それこそ人の手による温かみ(間)が凝縮されているということ
 ゆえに、染め上がったお着物は、
 ③決して無地のお着物では味わうことのできない、光の陰影による奥深さがあります。でもそれは、人が着て、立ったり座ったり歩いたりご飯食べたり、そんな動作をすることで、はじめて目の当たりにして頂ける美しさであります。

 「人が身にまとって始めて完成する美しさ」

 これこそが江戸小紋の最大の魅力であり、
 だからこそ、江戸小紋は「着る人が綺麗に見える」着物なのだと思います。

 (画像は拡大しますので、アップで見てみてくださね)
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 ではさて、ちょこっと長くなりますが・・・
 それにしてもなんで、こんなに微細な柄を目指したのでしょうか?

 そもそも江戸小紋のはじまりは「武士の裃」の柄であったということはご存知の方も多いと思います。
 江戸城にあがる各藩の武士たちは、何藩の者かわかるようにと、定めの柄をつくった藩もありました。例えば、紀州徳川藩の鮫、薩摩藩の大小あられ、鍋島藩の胡麻など。江戸初期にはこれほど細かい柄のものは少なく大柄のものもありましたが、江戸幕府が細かい柄の小紋を武士の公服としたことなどにより、各藩が競い合ってより細かい柄を求めるようになりました。

 やがて、細かい小紋は武士ばかりでなく、女性や庶民にも広まり、花鳥風月や身近な道具をあらわすユニークな「いわれ小紋」などの柄が多く生み出されたのですが、しかし、江戸時代には派手な着物を禁止した「奢侈(しゃし)禁止令」が断続的に発令されます。それに対抗して、茶色や鼠色の地味色バリエーションが無数に生まれ、さらには一見して柄のある着物とは思えないように、いかに細かい微細な柄を彫りそして染め上げるか、閉ざされた世界の中で無限の差異を求める欲求に応えて、職人たちの繊細で緻密な技のしのぎ合いは限界への挑戦ともいえるほど高度で卓越したものとなっていったのです。

 いやぁ~日本人ってスゴイんです!毎度そのお話に戻る度に、ため息が出てしまいます(^^;)

 着物というと、豪華な振袖や訪問着を思い浮かべられることと思いますが、「江戸小紋」はパッと見た目の雅さや豪華さはありません。しかし考えようによっては信じられないほど贅をつくした着物とも言えます。
 だって、無地に見間違えられることを目指して?だったら無地でいいじゃん!?それがでも無地じゃないのよ!柄だから!!というわけですもの。江戸の人々の底知れぬ、飽くなきお洒落への欲求にもう頭が下がりまくりです。

 
 もし皆さまが、着物の知識経験がないけど、素敵な誰かに始めてお会いするとします。
 次に出会った時に、
 どんな着物だったかは良く覚えていないけれど、あなたのことは良く覚えています。と言われるのと
 あなたのことは良く覚えていないけれど、あの豪華なお着物の人だったんですね。と言われるのと
 どちらが嬉しいですか?

 もしかすると、着物の知識がない方だと、江戸小紋はお着物のことまでは覚えていてくれないかもしれません。でも、でもでも、それこそが江戸小紋の目指す究極の世界!「着物そのものよりも、着る人を素敵に印象づける」ことが一番大事!ここまで本当にここまで大変な技術を駆使して染め上がってきておいて、あっさりと主役のバトンを着る人に渡してくれる、なんともいやはや憎らしいほど「粋」な世界観だと思います。

 「着る人の内面からもあふれる美しさ」を、「着ることで始めて完成させてくれる」 それこそが江戸小紋の究極の魅力だと思います。

 そして、江戸小紋は(基本)一色染めですから、「色」はとても大事なことです。まずは、皆さまの似合う色探しから始めませんか? 似合うお色が判明したら、あとは江戸小紋にお任せください。
 そして最後に、あなただけの「美」を完成させるのは、お召しになるあなた様だけができることなのでございます!えへっ(´▽`)
 
 明日も元気にお店番しております。
 お会い出来ますのを楽しみにお待ちしております。


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by someichie-tencho | 2015-03-27 18:14 | 江戸小紋のおあつらえ